長い旅の途上　～べあーはんどのナハナハ日記～

ここんとこ毎日の光景。

教室前にうずたかく詰まれた赤いランドセルの山。
あぁ今日もまた…あいつらか。

一歩足を踏み入れると、「もーぅ遅ーーーいっ！」の大合唱。

「はいはい、すみませんねぇ」といいながら、かぎをあけた瞬間、
どどーっと中は突進していく小学生部隊。

何かあれば、「ねーねー来て～！」「見て～！！」「これちょーだい！！！」
隙あらば、カンチョーしようと狙ってくる。


オネガイ、ダカラ、シゴト、サセテクレ。

つい一言いいたくなる。

ここんとこ毎日物件探しと慣れない宿住まいで疲れがピーク。
バタバタと用を済ませて、いつもよりかなり時間をオーバーして出勤。
さすがにもーいないだろ。なんて思ってた。

けど。

近付くと、楽しそうな笑い声。

うげ。

なんと私が来る2時間前からスタンバってたそうな。
ひととおり、遅れた理由を尋問され、説教されたあと、
「ねー見て見て！待ってる間につくったんだよ！」
と見せてくれたのは、ん…脚本？

ヒマだったから、チラシの裏に、自分達でニュース番組のシナリオを書き、
配役を決め、セリフを考えて、即興で実況中継までしてくれた。

机にカゴをのっけてテレビに。マイクは、漢字ドリルを折り曲げて。

「それでは、現場からお送りしま～す！」

ぷっ…！
思わず笑っていた。
眉間のシワとイライラがふっとんだ瞬間。


やっぱり、子どもって遊びの天才かも。
この子たちには、かなわんわ。